車を運転していて、ふっと思うことがある。
この角を曲がれば、あの方のお家にたどり着く。
お世話になった方たち、親しい知人、いつでも訪ねれば、温かい言葉が待っていて、心を許していた。
いつでも必ず存在すると思っていたものが、なくなってしまう。
近くを通るたびに胸が締め付けられる。
もうこの角を曲がることはないのだ。
訪ねる機会は少なくても、電話や手紙で、心を交わしたした方たちもいる。
もう、あの声を聞くくことはできない。
携帯に残る生きていた証し。
消せないまま、残っている。
いつも訪ねていたわけでもないのに、さびしく感じるのはなぜだろう。