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初めての記憶

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                             白いスミレ



確か、まだ、3歳か4歳ごろのこと。

それ以前は、全く覚えていない。

おばあちゃん子だった私は、近くにあった墓参りについて行ったような気がする。

道から10メートルほど入ったところに井戸があり、おばあさんがつるべで水を汲んでいた。

祖母が挨拶をしたので、「あの人、だあれ?」と尋ねると、

「あれは、桃太郎のおばあさんだよ。」と教えてくれた。

梅の花の香りがしていたような気がする。

昔語りの中の「桃太郎」のおばあさんは、ここに住んでいたんだと、妙に納得した。


幼いとき、忙しかった母より、祖母に懐いていた私、結構わがままを通していた。

母の存在の大きさを知るのは、もっともっと後になる。


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一昨年、叔父の米寿の祝いに姉と。

叔父は、背筋をきっちり伸ばし、一人住まいなのに、清潔に手入れされた玄関に現れた。

「親からもらった命だから、できるだけ大切に長生きしなければだめだ。」と。

デイサービスに行っても、お仲間にダンスを教えているとのこと。

「ご飯もできるだけ自分で作るようにしているよ。」

老いるのは仕方ないとしても、気持ちは老いないで、日々を過ごそうと努力しているおじを見て、「私たちも見ならわなきゃ。」とかなり刺激を受けた。

その時、叔父が、奥から持ってきた少し大きめのフレームに入ったこの写真。

母親の若い時の写真は、これ一枚だと、大事そうに、うれしそうに見つめる叔父。

枕もとに置いて、毎日手をあわせているそうな。

母親の存在って、本当に大きいんだな~。



聞けば、この写真は、大正5年ころに写されたものらしい。今から90年以上も前のものだ。

中央に写っているのが、叔父さんのお母さん・私に桃太郎のおばあさんを教えてくれた祖母である。

右にいる学帽をかぶった男の子が私の父。私も小さい頃の父の写真は持っていないので、携帯のカメラに撮らせていただいた。

もちろん、叔父が生まれる前か、もしかしたらお腹にいたかもという時期のものだという。

優しかった祖母。頑固なおじいちゃんによく仕え、本当は、大きな包容力で甘えさせていたのかもしれない。

祖父母が亡くなってずっと後、法事のときだったか、この叔父から、二人が恋愛で結ばれたことを聞いた。

祖母は、祖父より1歳か2歳上の姉さん女房。

祖父は、若いころ、かなりおしゃれで、紺の着ながしに白い兵児帯、白い蚊絣に黒の帯を好んでいたという。

ちょっと怖かった祖父がそんなだったって、小さい頃知りたかった。そしたら全く違った対応ができたのに・・・。


そんな、こわーいおじいさんに、姉は、おじいちゃんの頭をたたいたりしたという。

おじいちゃんも孫が可愛く、とりわけ気のきく姉には甘かったらしい。


と、こんな家族を見てきた柿の木、兄はなんとか移転の方向らしい。

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by akaigabera | 2009-04-22 10:57
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