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桜の思い出

私の散歩の原点、桜堤公園、大好きです。
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春には桜と菜の花、秋には彼岸花が咲き乱れます。また、高い堤の上からは、左右に広がる景色を楽しむことができる。

ここには何種類かの桜があって、早い時期から遅くまで結構楽しめる。ソメイヨシノは今週末が見ごろのようだ。

桜の季節、同じ桜と菜の花で有名な加須の権現堂堤は、人・人でいっぱい。その点、ここは訪ねる人も少ない。

ひとつ注文をつければ、どうかぼんぼりを、飾らないで。興ざめです。自然のままがいいのにね~。

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わが故郷にも有名な桜堤がある。

花見のころともなれば、サーカス小屋・見世物小屋がかかり、たくさんの露店が並び、多くの人が訪れた。

何も娯楽のなかった時代、花見や七夕祭り・夏まつりは、子供たちにとって本当に楽しみな行事だった。

その堤まで、一日一往復しか通らない引き込み線を歩いて行った。

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小学校の5年生のころ、友達と出かけたお花見。わずかな小づかいを持って。

見世物小屋の呼び込みは、見てみたいと思わせるような、うまいセリフ。のぞき窓からは、くねくねと動く女の人の体。何とこの女の人は、普通の人間のようではなく、足が8本あるタコ娘という。

ドキドキしながら、見たいと思い、お小遣いの大半をつかって、中に入った。

女の人は、上から垂れる2本の紐につかまって体を左右に揺らしている。腰のあたりには足が8本、確かにあった。

何と、その足は布でできていた。台の上に置かれているので、足は動かず、体が揺れるたび足と体がずれて不自然な足のつき方となる。

「足が8本なんて、そんな人いるわけないのに・・・」だまされたと思った。でも、見世物はこれだけではなく、手品のようなものもあり、曲芸もあったので、結構楽しむことができた。


帰り、出口の近くに、人魚姫が住む井戸があった。覗くと美しい人魚姫が住んでいた。これは信じた。

年を重ねて、これは幻灯機で映し出していたものと思うけれど、美しい人魚には心を奪われた。

今の時代だったら、こんなだましのような見世物小屋は、抗議の対象になってしまうだろう。

本当に、何もかもが、ほのぼのとした時代だった。


桜堤公園は、車の窓を開けると、雨の中、菜の花の香りがした。
by akaigabera | 2009-04-01 23:18
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